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aqua marina 〜海の水、あるいは現代の宝石〜

aqua marina 〜海の水、あるいは現代の宝石〜

Yamamoto Hana

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コンセプト

この作品には「二つの顔」があります。
一つは、自然光の下で見せるプラスチックの質感を活かした荒々しい波の表情。
もう一つは、裏から光を当てた時にだけ現れるステンドグラスのように透き通る幻想的な蒼の世界。

かつてステンドグラスは、ラテン語で書かれた聖書を読めない人々のために、光で描かれた聖書でした。そして、そこを通る光は神の愛の象徴とされてきました。
しかしステンドグラス(Stained Glass)という言葉は、本来シミがついた(Stained)ガラスを意味します。
美しい光のアートとして消費されるその言葉の裏には、汚れという意味が潜んでいるのです。
​本作は、現代社会が海につけた「シミ」──海洋プラスチックと家庭のプラスチックゴミ──を、キャンバスに焼き付けたものです。

​今日のハンドメイド市場や工芸の世界では、「無傷であること」「不純物がないこと」が美徳とされます。
レジンアートにおいて、海は常に美しく、透明で、ファンタジックな商品の絵柄として消費されます。
そこには現実の海が抱える痛みや、私たちが排出した「ゴミ」の存在は綺麗に消去されています。
​私はその「漂白された美しさ」に抵抗します。
だからこそ、プラスチックを溶かし、焦がし、気泡というノイズをあえて残します。
これは癒しのアートではありません。私たちの生活が残した消えないシミ(Stain)を神聖な光を通して直視するための装置です。

材料:アップサイクルプラスチック(海洋漂着物 & 家庭排出廃材)、キャンバス、UVレジン、アクリル絵の具

制作過程・想い

作品詳細

サイズ100×100×15 mm
制作期間-

クリエイター

artist-icon Yamamoto Hana

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